ストライキと大雪と
スコットランドでは一昨日から降雪が見られ、昨日今日と記録的な大雪に見舞われています。大学も昨日今日は休校になりました。
この記事を書いている今も外ではまだ雪が降っています。
2月下旬から、大学では職員によるストライキが行われていて、度々授業が休講になったりしています。ストライキの原因はよくある賃上げ要求のようなものかと思っていたらどうやらこの大学では、大学が職員の年金用に積み立てていたお金を投資に流用、さらにそれが失敗したそうで… それは職員が怒り心頭でストライキ起こすのも理解できます。
大学でストライキが起こるのは約600年の大学の歴史の中でも初めてだそうです。
私のコースはあまりストライキの影響を受けていないものの、他のコースでは3週間ほど授業が中止されていたりするところもあるようです。
高い学費払って授業が受けられないのも嫌ですが… 日本の大学のように補講措置などあるのか気になるところです。
それに加えてこの大雪…
今日はスーパーも開いている時間が短縮されていたり、そもそも開いていなかったりと、食料調達にも一苦労でした。
どうにか早く雪もストライキも収まって欲しいものです…
contact: glasgowmscdiary3@gmail.com
初心を思い出す場所
ようやくエッセイから開放されて、少し自由な時間ができました。
金曜にスコットランドのある田舎町に行ってきました。
3年前のちょうどこの時期、そこにある大学の語学プログラムに2ヶ月ほど参加していたのですが、当時一緒に参加していた1学年下の子が卒業旅行もかねてスコットランドに遊びにくるとのことだったので一緒に行ってきました。
当時いろいろとお世話になった人たちにも会うことができてとても良い時間でした。
会った人たちも街並みも変わっていなくて、3年前の楽しい思い出が思い出されました。
あんなことがあった、こんなことがあった、と当時同じ場所で過ごした人たちと思い出を振り返ることができるのは本当に幸せなことだと思います。
あの2ヶ月があったからこそ、スコットランドの大学院に行くことを考え始めましたし、いまこうしてグラスゴーで勉強しているのですから。
初めて見る景色、初めて味わう食べもの、初めて触れる文化、そして初めて会った人たち、何もかもが新鮮だったあの頃の気持ちを思い出すと、帰国する時、大学院で勉強しようと決めた時の気持ちに立ち返ることができるように思います。
大学院で学んでいて、もちろんしんどいと感じることもあるけれど、スコットランドにもう一度来ることができて本当に良かったと思いました。
グラスゴーから30分ほど電車に揺られれば、いつでも初心に戻ることができる場所に行ける、というのは本当にありがたいことです。
行って帰ってきたらなんだかとても気分が前向きになった気がします。
大学院生活も残り半年。考えなければならないこともいろいろありますが、精一杯やっていこうと思います。
もう2月
こんにちは。えむです。
あっという間に1月が終わってしまい、気づけばもう2月です。
最近少し日が長くなってきてうれしいです。17時に授業が終わっても外は少し明るいくらいにはなりました。
先週は雨に雪にと、お天気もあまりよくなかったのですが、今日はお天気も良い1日でした。
今日は1st semesterを振り返ろうかと思います。
プリセッショナルが終わってから修士課程が始まるまでは不安で不安でたまらなかったのですが、やってみたら意外とどうにかなる、というのが前期を終えてみての感想です。
特に、ライティングはIELTSで一番スコアが低かった分野でもあったので、書くことに対する自信はあまりなかったのですが、ジャーナル記事や書籍を読んだりしていくうちに書くことに対する不安というのはなくなっていったように思います。使えそうな単語や表現をメモしたりしておくのはエッセイを書く上でも役に立ったと思います。
それと、いろいろ読んでいるうちに書き方がわかってくるといいますか、なんとなく身体で覚えていくというような感覚で、文章が書けるようになっていったように思います。たくさん読むとそれだけ力になる気がします。
コースに関しては楽しいけれどとても満足しているとは言いがたいかな、というのが正直な感想です。
Creative Industries and Cultural Policyというコースでありながら、あまり文化政策については授業で扱いませんでした。(だからこそ修士論文で取り上げようかと今目論んでいるところです)それなので、文化政策研究をがっつりやりたい人はこのコースは合わないかもしれません…
それと、なぜかビジネススクールの科目が必修になっているのと、選択科目がかなり少ないです。そして選択科目の中にも文化政策研究を中心とした科目はない…
正直、ビジネススクールの科目は何故うちのコースの必修になっているのかいまいち意図がわかりませんでしたし、クラスメイトたちからも不評でした…レクチャーもあまり面白くなかった…
でも、私の学部が開講している必修科目は楽しめました。様々な分野から実際にそこで働いている人がゲストで講義をしてくれる科目で、いろいろな話が聞けて面白かったです。
今学期は選択科目が1つ、必修が2つなので前期より少し楽にはなりました。修士論文という山が待ち構えていますが…
今はとにかく早く春が来て欲しいです。もう暗くて寒いのはうんざりしてしまいます…気持ちが晴れない…今まで生きてきてこれほど春を待ち遠しく思ったことはないです。
しかしそれでも大学のメインキャンパスを見ると少し気持ちが楽になる気がします。
明日はコースディレクターと修士論文についてのコンサルテーションです。
それではまた。
See you later!
住居について
こんにちは。えむです。
2nd Semesterが始まって3週間目です。Dissertationのことも本格的に考えなければならない時期になりました。トピックは面白そうだけど、Research Questionは練り直したほうが良いかもね、とResearch Methodの先生から昨日アドバイスされたので、現在考え直し中です。
さて、今日は住居について書きたいと思います。
実は住居に関してはいろいろと後悔することが本当に多いので、これからグラスゴーに来られる方々には同じ思いをして欲しくないな、という思いがあります…
まず、これは当然と言えば当然かもしれませんが、やはり大学の近くに住んだほうが絶対よいです…
グラスゴー大学があるのはウエストエンドと呼ばれる、グラスゴーの中でも比較的安全な地域です。大学近辺は学生用の寮や物件が充実しているので、探せばいろいろ出てくるはずです。大学周辺にはスーパーや飲食店もいろいろあります。また、グラスゴー地下鉄の駅(大学の最寄り駅はHillhead)もあるので、City Centreまでのアクセスも良いです。
グラスゴー大学もいくつか寮を所有していますが、大学が所有している寮は個人的にはあまりお勧めできないなと思っています。
私はプリセッショナルの期間も、現在の修士課程の間も大学が所有する寮に住んでいますが、まず大学まで遠いです…
天気が良い日はいいですが、1日雨が続く日は最悪です。外出する気が完全になくなります。
そして、大学の寮の建物は比較的古めな気がします。それで安いのかと思ったらそうでもなく、新築の民間の寮のほうが安い場合もあったりするので、よく物件情報を見てみることをお勧めします。
それと、大学寮だからといってセキュリティがちゃんとしているわけではないです。むしろかなりオープンになっていて誰でも入ってこれてしまうように思います。(このあたりも民間のほうがちゃんとしてそう…)
それと、住居周辺の治安についても気をつけたほうがいいです…
グラスゴーというと、長らく治安があまりよろしくない、というイメージがありますが、現在ではだいぶ改善されつつあります。
しかしそれでも、やはり行かないほうが良い地域というのはいまだに存在しています。
大学があるウエストエンドはこの地図の左側ですが、City Centre(地図の中央部)より東のイーストエンド、つまりこの地図の右側には行かないほうがよいというのはよく聞く話です。
また、クライド川の南側も行かないほうがよいです。(よほど行かなければならない理由があれば別ですが…)
川の南の物件は比較的家賃が安めだそうですが、実際、イーストエンドやクライド川の南のほうでは結構事件が起きていたりするので、あまり治安はよろしくないのだろうと思います。
それと、大学より北にあるメアリーヒルのあたりもあまり好ましくない地域であるように感じています。プリセッショナルの間住んでいた大学の寮がメアリーヒル沿いにありますが、ここはかなり遠いです。そして、なんだか肌で感じる空気があまりよくない気がしていました。実際、地域の不良キッズたちが大学寮に入ってきてしまうことが私が住んでる間にありました…
Rickさんがグラスゴーにいらっしゃった時にもお話したのですが、植物園の向こう、そして川を越えると少し雰囲気が変わります。
それと、メアリーヒル沿いは交通の便が本当に悪いです…地下鉄の駅も近くになく、バスしか移動手段がありませんでした。City Centreまで歩くとなるとかなり距離があり、時間がかかります。
いろいろ書いてきましたが、やはり住環境というのはかなり精神衛生に影響するということをこちらに来てから毎日痛感しているので、安全かつ快適なところに住んだほうが絶対によいです。
特に冬は日が暮れるのがかなり早いので、暗くなっても安全に帰れそうな場所をお勧めします…
こちらでの生活にもかなり慣れてはきましたが、ここは外国。
気を引き締めて毎日過ごさなければならないなと思っています。
それではまた。
See you later!
ウィーン旅行記 その2
こんにちは。えむです。
今週からいよいよセメスターが始まりました。
1st semesterよりも今学期は取るコースも課題の内容も選択の自由があるのでこれから楽しみです。
さて、ウィーン旅行のお話の続きです。
シュテファン大聖堂に続いて訪ねたのはウィーン美術史美術館。この施設はかつてオーストリアを治めていたハプスブルク家が収集した美術作品を展示するもので、有名な絵画も何点か所蔵されていました。
(ウィーン美術史美術館 外観)
展示室内は撮影が許可されていなかったのですが、展示室ではない場所を見てもこの通り、まさに豪華絢爛という言葉がピッタリな場所でした。ハプスブルク家の財力のすごさを思い知らされます…
そして、ご覧の通り内装はかなりコテコテですが、それでも調和を為している点がまたすごいです。
展示室内はイタリアルネサンス、バロック、フランドル絵画など、様々なジャンルの絵画作品が展示されていて、とても贅沢な空間でした。
それまで画集でしか見たことのなかった絵画を間近で見ることができて感動しました。
そして、ウィーンを訪れたら外せないであろう場所がベルヴェデーレ宮殿です。
上宮と下宮からなるこの宮殿も現在は美術館として使用されており、このベルヴェデーレ宮殿の上宮にはかの有名なクリムトの《接吻》が展示されています。
今回この絵を見るためにウィーン行きを決めたと言っても過言ではありません。
この絵はあまりにも有名なので、この絵がある展示室内は多くの人でごった返しており、あまり落ち着いて絵そのものを鑑賞できるという感じではありませんでした…(皆さん絵と一緒に写真を撮りたがるため…)
今回のウィーン一人旅では主に美術館を訪ねていたのですが、1日だけ日帰りでオーストリア第二の都市、グラーツへも行きました。
その記事はまた次回書こうと思います。
それでは今日はこのあたりで。
See you later!
ウィーン旅行記 その1
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
こんにちは。えむです。
年が明けて修士課程もいよいよ折り返しです。明日から新学期でまた授業が始まります。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回は学校の話からは少し離れて、年始に敢行したウィーン一人旅について書こうと思います。
そもそも、ウィーン行きを決めたのはクリスマス前の夜中に4500wordsのエッセイを書いている時でした… 突然どこかへ旅行してみたくなり、ならばクリムト(著名なオーストリアの画家)の絵を見にウィーンへ行こう!ということになりました。
(グラスゴーからヒースローへ向かう飛行機の中から初日の出が見られました!)
グラスゴーからウィーンへは直行便は出ていないので、ロンドンのヒースローとガトウィックを経由してウィーンに向かいました。ヒースローとガトウィックの間はバスでの移動です。当初乗り換えがかなり不安でしたが、何とか無事に着きました!
ロンドンからウィーンまでは2時間15分ほどです。
(ウィーン国際空港 / Vienna International Airport)
ウィーンに着いたのは夕方で、既に日は暮れていたのですが、少し街を歩いてみたくなったので散策開始!
ウィーンに来てとても驚いたのは街の清潔さと静かさと安全さ!
路上にゴミなんてほとんど落ちていませんでした… 夜散策しても身の危険を感じるようなことはなく、少し安心しました。
2日目は聖ペーター教会からスタート。教会の中は豪華絢爛な装飾が施されていて、見た時に圧倒されました。クリスマスが終わってもなお、クリスマスツリーが飾られているところが多くあったのですが、6日の公現祭までは飾っておくそうです。
とっても綺麗な教会でした!
その後はウィーンの観光名所としても知られるシュテファン大聖堂へ。
観光名所なだけあって朝早めに行ったにも関わらず多くの観光客でごったがえしていました。
この聖堂の北塔にはエレベーターで上ることができ、そこからの眺めは素晴らしいものでした。
ここへ上るとウィーン市内が一望できます!
この聖堂はハプスブルク家の歴代君主のお墓があるそうです。また、モーツァルトとその妻の結婚式が執り行われた場所でもあります。
かなり盛りだくさんだったウィーン、残りのお話はその2へ続きます!
See you later!
いよいよホリデー!!!!
こんにちは。えむです。
ようやく課題との戦いが終わり、気づけばクリスマスです。
グラスゴーは雨が降ったり止んだりで、ホワイトクリスマスにはなりませんでした…
私の周りの学生たちも家族の元に帰省したり、旅行に出かけたりと、それぞれ休暇を楽しんでいるようです。
イギリスの大学院に出願されている方々は、審査の早い学校からはもうオファーを受け取り始めている頃でしょうか。
2017年も残すところあと6日ですが、グラスゴーに来てからの5ヶ月間を振り返りたいと思います。今日はグラスゴー大学のプリセッショナルコースについて書きたいと思います。
私は7月末から5週間の最終のプリセッショナルコースから参加しました。今年の夏(Academic Year 2016-17)のこのコースのRequirementはIELTS overall 6.5以上、各モジュール6.0以上でした。
私は幸いIELTSのスコアは出願時にクリアしていたので、プリセッショナルコースへの参加は任意でしたが、アカデミックライティングに不安があったことと、修士課程が始まる前からグラスゴーでの生活に慣れておきたいと思ったこともあり、このコースへの参加を決めました。ちなみにプリセッショナルコースに参加している学生のほとんどは(分野にもよりますが)アジアからの留学生です。
イギリス留学には学生ビザ(Tier 4)が必須ですが、出願時にIELTSのスコアを満たしていない状態でConditional Offer(条件付き合格)をもらってプリセッショナルコースを受講する場合はIELTS for UKVIというイギリスのビザを取るための試験の受験が必要になります。この試験は出願に必要なIELTSとは異なるので注意が必要です。
私の場合はすでに必要なスコアを満たしていてUnconditional Offer(無条件合格)を受け取っていたので大学側がプリセッショナルの期間と修士課程の期間の両方をカバーするビザの発行を可能にするJoint CAS(ビザ申請に必要な大学からの書類)を発行してくれました。
Joint CASでない場合、プリセッショナルの期間のみのビザが最初に発行されるので、プリセッショナルが終わった後に修士課程への進学が許可された場合はこちらで延長手続きをする必要があります。
さて、本題のプリセッショナルコースの内容ですが、主に午前中はレクチャーでアカデミックライティングに必要なスキルについての講義があります(2時間程度)。たまにゲストスピーカーが来たりもしました。
午後はセミナーもしくはチュートリアルと呼ばれる10~15人ほどの少人数のクラスがあり、ディスカッションやプレゼンテーションなどが中心でした。
出てみてよかったと思うことは、レファレンシングの仕方がわかったこと、最終課題のショートエッセイに対するチューターからのアドバイスが受けられたことです。
実際に現在修士課程で勉強していて、エッセイを書いている時に正しい引用の仕方、書き方がわかる、ということはとても役に立っています(実際にレファンレンシングの仕方を指摘されていたり、それで減点されている友人もクラスにいたので)。
また、エッセイについても修士課程では構成や英文そのものに対してのフィードバックを受け取ることはあまりないので、自分の書き方の癖や気をつけるべき点がわかったことは良かったと思っています。
逆に、すでに英文で論文を書いたことのある方には、このプリセッショナルコースの内容は既に知っている内容なのかもしれません。
プリセッショナルコースに出るかどうか迷っている方は大学のホームページを参照する、もしくは担当者にメールで質問してみたほうがよいのではないかと考えています。
今回はプリセッショナルコースについて書きましたが、このことに限らず何か質問をお持ちの方は下記のアドレスまでお気軽にご連絡ください。