Bank Holiday 明けの火曜日
昨日イギリスは月曜が祝日だったために週末と合わせて3連休でした。
お天気も良く、大学の近くのKelvingrove Parkには日向ぼっこをしている人がたくさん。
スコットランドに来てから陽の光のありがたさは痛いほどわかるようになったので、イギリス人がお天気が良いと芝生の上でごろごろしたくなる気持ちもわかるような気がします。
いよいよ修士論文の執筆が始まり、今朝Literature Reviewのパートを指導教官に提出したところです。
私の指導教官はメールしてもすぐに返信をくれる、だいたいいつでも連絡がつく上にとても親切な人です。
大学や先生と連絡がつかないことなどイギリスに来てからは日常茶飯事なので、これは本当にありがたいことです…
私のコースが扱うのは文化政策ならびに文化産業と創造産業ですが、修士論文のテーマはわりと自由に決めることができます。(ただしコースの内容に関わるものの範囲内でないと突っ込まれます)
私が扱うのは分権後のスコットランドの文化政策の変遷と伝統音楽分野に対するその影響、といったトピックです。バグパイプ音楽に特化して書きます。
私はグラスゴーの大学院に来てからはグラスゴーやスコットランドの文化政策や文化団体の活動を扱うことがほとんどで、ならば修士論文もスコットランドに関するものにしたいなとぼんやり考えていました。
トピックを絞るまでいろいろと悩みましたが、最終的にはやはり好きなものについて書いたほうがよいなと思い、テーマを決めました。
3年前に初めてスコットランドを訪れた時に印象に残ったのは独特な響きを持つバグパイプの音色であり、その音楽はスコットランドを象徴するものの1つであるように感じています。
研究書を読んでいるとバグパイプという楽器1つを取り上げてみても、様々な見方や学問分野が関係してくるな、と感じます。
もともとはイングランドに抵抗してたハイランドの兵隊たちが戦場で使っていた楽器であったことを考えれば、それはスコットランドの歴史ともつながりますし、バグパイプで奏でられる音楽に注目するならばそれは音楽学の範疇に含まれるでしょう。さらにバグパイプの起源と広がりについて論じるならばかつてのスコットランド・ゲール語やその文化との繋がりがあり、近代の北米やその他ヨーロッパ地域へのバグパイプ音楽の広がりはスコットランド系移民がもたらした文化として捉えられると思います。
楽器1つに注目してもそこにはいくつもの世界が広がっていて、それはとても興味深いことですし面白いことだと感じています。しかしそれが同時に修士論文を書く上での難しさだとも思います。あまりいろいろな分野に手を出すと散漫かつ広く浅い論文になってしまうのでどの分野のことをどこまで扱うのか、ということは常に注意しなければなりません…
今のところは楽しく書けているので最後まで楽しくやりきりたいと思います。
この間通学途中にスコットランドの国民的飲料、IRNBRU(アイロンブルー)のトラックを見かけました。
この飲み物、スコットランドならどこでも売っている上にみんな頻繁に飲んでいます。
スコットランドで圧倒的な人気を誇るオレンジ色のこの飲み物、最近イギリスでSugar Taxが導入されたことによってレシピの変更を余儀なくされたそうで…
それまでのオリジナルレシピのものをストックする人がいたり、レシピの変更がスコットランドの人の怒りを買ったりしていました。この一件でスコットランドの人たちのIRNBRUへの執着のすごさを垣間見ました。
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